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ギリシャ・ローマ神話の英語表現集 (8)
T
The golden apple
(黄金のリンゴ⇒不死)
■ ヘスペリスたち(Hesperides;通例 Aegle, Erytheia, Hesperis の三姉妹)と竜のラドン(Ladon)によって守られている、ヘスペリスの園(Hesperides)になる黄金のリンゴの木の実。ヘラクレスの十二功業(the labors of Hercules)の十一番目は、このヘスペリスの園の黄金のリンゴを取ってくることだった。ヘラクレスはアトラス(Atlas)の代わりに天空をかつぎ、その間にアトラスに黄金のりんごを取ってきてもらった。
The Golden Fleece
(金の羊毛⇒あらゆる試練の代価となるもの)
■ ギリシャの英雄イアソン(Jason)が勇士たちを率いて、コルキスの王のもとに探しに出かけた宝物。イアソンは王の娘メデイア(Medea)の助けを借りて盗み出した。イアソンに従って遠征した一行の勇者をアルゴナウテース(Argonaut)、彼らの大船をアルゴ船(Argo)という。また、Argonaut は「何かを探しに遠征する冒険家[旅行家]」の意で用いられることがある。
The (three) Graces
(三美神)
■ 美と優雅の女神たちで、通例はアグライア(Aglaia;輝き)、エプロシュネ(Euphrosyne;喜び)、タレイア(Thalia;花の盛り)の三姉妹。
The horn of plenty
(豊饒の角)
■ cornucopia, Amalthea's horn ともいう。幼いゼウス(Zeus)を養ったと伝えられる山羊アマルテイア(Amalthea)の角。花・果物・穀類が尽きることなくあふれ出てくる角で、物の豊かさの象徴。
The riddle of Sphinx
(スフィンクスのなぞ)
■ スフィンクスは美しい女の顔とライオンの胴にワシの翼をもった怪物。オイディプス(Oedipus)の神話によれば、旅人に「朝は四本足、昼は二本足、夜は三本足。これは何か」というなぞを出し、答えられない者を食べていた。しかし、オイディプスが「人間、つまり、人間は赤ん坊のときは四足で這い、成長して二本足で歩き、老人になると杖をつくから三本足になる」という正解を示したため、スフィンクスは谷に身を投げて死んだという。
The shirt of Nessus
(ネッソスの下着⇒免れない不運のもと)
■ ネッソスは半人半馬の怪物ケンタウロス(Centaur)族の一人。ヘラクレス(Hercules)の妻デイアネラ(Deianira)を凌辱しようとして毒矢で射られるが、死ぬ間際に彼女に恋の媚薬として自分の血を与える。のちに夫の心変わりを恐れたデイアネラはネッソスの血を下着に塗り、これを着たヘラクレスは苦しんで死ぬ。
The thread of Ariadne
(アリアドネの糸⇒難問解決の道しるべ)
■ アリアドネはクレタの王ミノス(Minos)の娘。テセウスが(Thesesus)が迷宮(the Labyrinth)のミノタウロス(Minotaur)を退治する際、道案内の糸玉を与え彼の脱出を助けた。
The web of life
(人生の織物⇒定められた生)
■ the web of destiny ともいう。人間の誕生・生・死は運命の三女神モイラたち(Moirai)がつかさどるものとされた。クロト(Clotho)が人間の生命の糸を紡ぎ、ラケシス(Lachesis)がその糸を手繰り寄せて長さを決め、アトロポス(Atropos)がその糸を絶ち切る。この糸の長さで人の運命・寿命が決まるとされた。